Windows 2000/XP の Service Pack は、Windows 2000/XP CD-ROM 自体に SP を適用することができます。こうして作成された CD-ROM からセットアップを行うこと、SP が適用された Windows を新規インストールできます。
Windows CD-ROM イメージに対して、単純に SP を適用しただけの CD-ROM では起動できないため、セットアップ起動ディスクや DOS 起動ディスクで起動してセットアップを開始することになります。しかし、以下の手順に従って CD-ROM を作成すると、オリジナル CD-ROM と同様、CD-ROM ブートして Windows をセットアップできます。
- 前提となるファイル/フォルダの配置
ファイルおよびフォルダ |
この説明での例 |
備考 |
CD-ROM ドライブ |
Q: |
|
Service Pack ファイル |
D:\download\sp.exe |
sp.exe は xpsp1_ja_x86.exe、w2ksp3.exe など |
Windows CD-ROM コピー先 |
D:\wincd |
700MB 程度の空き容量が必要 |
作業フォルダ |
E:\tmp |
700MB 程度の空き容量が必要 |
- 前提ソフトウェアの入手
ブートファイルを抜き出すために bbie.exe、ISO イメージを作成するために cdrtools パッケージ (cdrtools-1.11a12-win32-bin.zip など) をそれぞれダウンロードし、作業フォルダに展開します。
必要になるのは bbie.exe、mkisofs.exe、cygwin1.dll の 3 ファイルのみです。
- ISO ファイルの作成
次の手順を実行し、ISO ファイルを作成します。
- Windows CD-ROM を CD-ROM ドライブにセットします。
- [スタート]-[ファイル名を指定して実行] から cmd を起動します。
- 以下のコマンドを実行します。
C:\Documents and Settings\user>cd /d E:\TMP
E:\TMP>md D:\wincd
E:\TMP>xcopy Q:\ D:\wincd /E
E:\TMP>D:\download\sp.exe -s:D:\wincd
E:\TMP>bbie Q:
E:\TMP>copy image1.bin D:\wincd
E:\TMP>mkisofs -b image1.bin -no-emul-boot -J -N -o sp.iso D:\wincd
- CD-ROM の作成
任意の CD-R ライティングソフトウェアを起動し、E:\TMP\sp.iso ファイルを ISO 形式のファイルとして焼きます。
ISO ファイル (イメージファイル) から CD-ROM を焼く方法は、お持ちのソフトウェアのヘルプを参照してください。
SP 統合 CD を使って、さらに SP 統合 CD を作成しようとすると、mkisofs で「mkisofs: Error: (NULL POINTER) and D:\wincd/boot.catalog have the same joliet name」エラーが発生することがあります。この場合、上記手順で bbie を実行後に del D:\wincd\image1.bin D:\wincd\boot.catalog を実行してください。
一部のマザーボードで、XP SP1 適用済み CD でセットアップを実行すると「USBEHCI.SY_ をコピーできません」というエラーが発生することがあります。上の手順で mkisofs を実行する前に、D:\wincd\i386\ フォルダにある usbehci.sy_ ファイルの名前を USBEHCI.SY_ へ変更 (大文字に変更) することで問題を回避できます。